2008.8.28
「今の自分を好きになってくれる人と結婚したいんです」と望む人のなんと多いことか。
『無理です』という言葉をかろうじて飲み込みつつ、「今の自分って…具体的には?」と聞いてみる。
「今の自分」とは職場であったり、価値観であったり、すでに買っている猫であったり、 もちろん生活レベルであったり、年に2回はいく海外旅行であったり、自分の自由な時間であったり。
住んでいる場所や、同性の友達と遊びに行く時間や、自由な休日もそうだ。 きっとこういう人は、両家に挨拶に行くことで正月休みがつぶれるのには耐えられないだろうし、生活費の分担をしたり、パートナーの友人が家に遊びに来たときにホスト/ホステスをこなすのも嫌だし、まして子育てなんかに時間をつぶすのは愚の骨頂と思っているのかもしれない。
休日に出かけるのだって相手の都合を聞かないとダメだし、今まで好きなように食べていた食事も、相手の都合や好みに合わせる必要があるかもしれない。
「正直言いますと、結婚すると、つまり結婚生活をちゃんと営もうとすると、あなたの時間はバラバラになります。こだわっているものの大半は捨てる必要があるし、共同生活は堅苦しいルールだらけ。保険にも入らないといけないし、家なんか買っちゃったら共同名義のローンで、経済的にも『給料全部がお小遣い』なんてことはありえません。
でもまあ、安心してください。そうなるのはあなただけじゃないし、みんなそうだから」
私がそう答えると、そんなのうそでしょ? という顔をされる。でも私の言葉にあまり誇張はないと思う。 不思議なことに、最近は特に「自由」に強くこだわる人が増えている気がする。その有様は、「ひょっとして先月までこの人は奴隷だったのだろうか?」と思わせるほどのこだわりの強さで、こちらの説明や説得もまったく受け入れないのだ。
…後編に続きます。
更新予定日
… 9/11(木)
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