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| 第六のアルカナ『法王』 |
今回のアルカナ論は「法王」について。
「皇帝」に次いで、歴史を牛耳る「法王」が登場します。
歴史上「タロット」が登場するのは、1392年。
フランス国王シャルル6世(CharlesVI)の出納帳に、遊戯カード3パックに対する代金として、
56sole(56ソール)が、作画家グランゴヌール(Jacquemin Gringonnrur)に対して
支払われたという、記載があります。
これと混同されていたもので、
1400年代にイタリアで製造され、最古のタロットのひとつとして取り上げられる
17枚のカードが、現在パリ国立図書館(Archives of the Bibliotheque National in
Paris)版画室に保存されております。
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| 「月」 |
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「吊るし人」 |
配列順序等、現在なじみのあるタロットに準拠するものではありませんが、
その17枚を現代版タロットに相当させますと、
1 愚者 The FOOL
2 皇帝 The EMPEROR
3 法王 The POPE
4 恋人たち The LOVERS
5 戦車 The CHARIOT
6 正義 JUSTICE
7 隠者 The HERMIT
8 運命の輪 The WEEL of FORTUNE
9 力 STRENGTH
10 節制 TEMPERANCE
11 月 The MOON
12 太陽 The SUN
13 剣の小姓 Valet of Spade
14 吊るし人 The HANGED MAN
15 死神 DEATH
16 塔 The TOWER
17 審判 JUDGIMENT
当初は、これが1392のシャルル6世のためのものと考えられていたとのことですが。
タロットに限らず、カードに関する歴史的記載事項を上げてみましょう。
★1332年
カスティリア(スペインの大部分を占めていた旧王国)で、
アルフォンソ11世による制定によるカード遊びが罪となる記述
★1397年1月22日
前出のシャルル6世自身が、カード遊びを含む遊戯ゲームの禁止令を出している。
これ以降、イタリアにて、78枚とは違った形をとったカードが出現します。
現在は、通説によれば1415年、某研究家によれば、恐らく1432〜1466年発祥、
「ヴィスコンティ版」と呼ばれる78枚のデッキが、
整然とされた最古のタロットとして、主に取り上げられています。
ミラノ公フィリッポ・マリア・ヴィスコンティのために手描きのカード22枚、
後に小アルカナが加えられて、78枚となる。
ヴィスコンティ家の他に、エステ家、スフォルツア家、など北イタリアの名家のために、
手書きのカードが続々作られます。
ピエモンテ・パック、ヴェネチアン・パック等、絵柄や配列には様々なパターンがございますが。
★この当時、1475年初頭までに
イタリアには、 南と北それぞれに、二つの印刷所が設立。
はじめてヘブライ語の書物を完成したところです。
さらに、北方イタリアのヘブライ語印刷所「Soncino(ソンキノ)」家においては、
ドイツ系移民の指導者を筆頭に、初のヘブライ語書物が製造され、
スイス・アルプス領域にて、ヘブライ文学の復興が起こります。
1500年代 ドイツには、宗教主導権争いが広がります。
この年代の印刷技術の発達によって、フランス、イタリア、ドイツ各国〜西洋社会全域において、
宗教をはじめ、様々な思想哲学の流布という現象が起こります。
★タロットの起源・派生にあたって、
胡散臭い見解がつきものになっていることが
論点となりますが、それはある特定の宗教による、「異端審問」−弾圧行為ですね。
某研究家によれば、
「異端審問所は、教会が何を異教を示す証拠と見なすかの
詳細なる論証の中に、タロットカードが言及されない」
とのことであるが。。。
これだけで、タロットと異端審問の関わりを否定する方が少々問題。
確かに、「タロット」がローマ教会などによって検閲された歴史的記載はありません。
★最古の木版画タロットとして
有名な「マルセイユ版」においては、
むしろその「教会の異端審問を避けるため」に、
検閲にかかりそうな内容を封じ込めた一連の札が「アルカナ」である、
という仮説が成り立っております。
マルセイユ版の「法王」、
手袋には、聖ヨハネ騎士団の紋章・マルタ十字が描かれております。
「法王」が誰なのか。。
ここにも、タロットカードの神秘を紐解く鍵があるとは言えるでしょう。
マルセイユ版「法王」
くしくも、ウェイト版の「法王」には天界の扉を開けるためのカギが描かれておりまする。
ウェイト版「法王」
「タロットの中の「法王」について」
「Le Pape」とフランス語にて表記されたカードが存在。
英語で「POPE」と記されているデッキも多く出回っていますが、ウェイト版では「HIEROPHANT」。
前者は「ローマ教皇」に特定され、
後者は、古代エジプトやギリシアにおける秘教儀式を司る最高司祭をも示すことばです。
タロット史上、キリスト教の普及とローマ教会、および古代宗教、
秘教との関わりは今後も論点となるのが自然です。
また、ここに歯止めをかけようとする勢力が必ず存在する点にも
注目しつつ、今後のアルカナ論を展開してゆきたい所存であります。
(著作権法に基づき掲載文書の無断転用・流用はお控えください。)
| アルカナ | 第六のアルカナ |
| タイトル | 「法王」 |
| 英語 | The Hierophant |
| フランス語 | le Pape |
| イタリア語 | Il Papa |
| カードの象意 | 父性、道徳性・社会性、形式を重視する保守性、権威、実際的、賢明さ |
| キーワード |
慈悲の精神
導き、助言・仲介
慈善行為、手助け
奉仕の精神
善良な行い
温厚、穏やかさ
現状を維持する
保守的
慣習に従う
道徳に反する
形にこだわる
世間体
権力の乱用
横暴
盲信・迷信
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