平 龍生 熟妻系の女たち
目 次
暗闇の淫楽
異常な夫婦
妻貸し地獄
実現した性的妄想
葬儀屋の女房
調教狂の不倫妻
秘められた診察
美妻の肉御供
萌えてる不倫妻
妄想の闇に棲む貞淑妻
(C)Ryusei Taira
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暗闇の淫楽
1
「いいことぉ。わたし、今夜はね。もう、気持ちが高ぶっていて、アソコを一点集中、スポットオンリィの責めでお願いしたいの。どこって、女の穴の道のことぉ。女には備わっていない、あの《立ちん棒》が出入りするところだけでね。わたし、一点集中、入れ込みの味を味わいたいのよ。男の人だって、セックス本番、本当は、挿入棒だけ出し入れして、エッチは楽しみたいんじゃなくてぇ」
「スポットオンリィって? それはまた、奥さん、そのものズバリ、男の立場から言えば、その快楽点オンリィ責め、理に適っている話ではありますね」
顔を合わせるなりの刺激的な会話。
それも、深夜の十二時のこと。
待ち合わせをした返品倉庫の前に着くなり、自称人妻の都築佐和子が自ら注文をつけた。
淡い月明かりの闇中、女の顔は、はっきりとは見えなかったが、これからの熱い《セックスタイム》の始まりに、相原は大いに胸をときめかせた。
「いいことぉ。男の人がさ。サービスしているつもりの前戯とかってのも、あれ、面倒くさくなくてぇ? 乳首を触られるのも、わたしはイヤ、それに、クリ・オルガなんて、自分でやったほうがよっぽどよくてよ。敏感ものの触り方知らない男が多いし。だから、穴埋めん棒で、咥えものをしている時が、わたしにはいちばんグーッ」
ドラッグ・ストアの店長と客の関係、為さぬ仲の二人だったが、自称三十五歳の人妻と、二つ年下の相原の取り合わせ。
イケメンで、店の女客には絶大の人気がある相原と、スリムでモデルまがい、かなりの美人の佐和子、お似合いの二人ではあった。
これまでも、相原は人妻族からは危うい誘いを受け、何度もおいしい思いをして来た。
その延長線上の話、相原は軽い気持ちで、今回も女からの誘いの手にのった。
「もう一つ、注文があるわ。店長さん、《目隠しエッチ》ってのやってくれないかしら? 立ちん棒を挿入する時はね。もしかして、わたしのは名器かも知れないんだからぁ。穴のひだひだの皺目も、すべて、男の人にはおちんちんの先っぽでぇ、感じ取って欲しいのぉ。分かったぁ。目隠ししての《暗闇セックス》。そういう趣向、OKかしら?」
「目隠しエッチ?」
「おちんちんと穴、つながれている一点だけの集中感覚ぅ。女のね、穴道を堪能するには、男の人には、一切の雑念を絶ってもらわないとぉ。分かるかしらぁ?」
「はい、分かるような気もします」
「まあ、いいわ。ともかく、わたしの申し付け通りにしてぇ。《目隠しセックス》、想像力なんかも働いて、あれ、結構、いいものよ」
結局のところ、佐和子好みの《一趣向ありセックス本番》を相原は約束させられた。
東京郊外にある二十四時間営業のドラッグ・ストア、最近では日常雑貨品なども扱うようになり、かなり、忙しい思いもしていたのだが、こと、女遊びに関しては話は別、こまめ性格ともあいまって、余り、相原は女に不自由したことはなかった。
佐和子の夫は、さる警備会社司令室勤務で、夜勤が多く、それで、逢瀬の時間は、真夜中ということになった。
返品用倉庫の一室に、相原は佐和子を伴った。ここだと、夜間でも、人の出入りはない。
「アソコ、もう、火照ってるぅ。きっと、さっき飲んだ特製ドリンク剤ってのが効いてきたのね。子宮の奥の方から、もう、わたし、うずうずしてるって感じぃ」
特製ドリンク剤は、相原が薦めたものだったが、まるで、催淫薬常用者のような文句を、この時、佐和子は口にして見せた。
小さな事務室の隅にある仮眠用ベッドに、ちらと、佐和子は目をやった。
長い髪に手をやり、佐和子は唇の端を舐めた。室内は暗いまま、外灯の明かりだけが、小窓から、わずかに忍び入っていた。
催促される前に、佐和子は自分からパンティを脱ぐと、まるで、検診台の上に上がるように、小さなベッド上に仰向けに寝た。
長い髪も流れるように跳ねた。一瞬ではあったが、白い顔も浮かび、目の明かりも、闇の中で鈍く光った。ほどよいかたちの小ぶりの乳房が、双つ、ぶるるっと震えて揺れた。
「奥さんと呼んでは台無しですよね。佐和子さんと呼ばせてもらいますよ。わたしが薦めた《クスリの効き目》にも自信がありますし、佐和子さんの狂いぶりが楽しみです」
相原が用意した女を昂奮させる《秘薬》なるものの効力にも、大いに期待した。
真夜中の情事、すでにして、ここには、妖しげな空間が息づき始めていたのだが、女の所作は、大きく股間を開く仕草さえ、どこか、物慣れているふうがあった。
その分、女は男喰いを積み重ねて来たということなのだろうが、相原は熟年女のこれも身のこなしの一つなのかと、この時は軽く考えていた。
《姦計》ともいうべき新手の男をコマす術が、この時、女の頭の中にはあったのだが、夢中ぶりを示す相原は、今は、何も気付いてはいなかった――。
佐和子は咳止めの鎮咳薬や、吸引式の鼻薬、それに、咳止めシロップなどなど、これらの市販薬をこれまでに大量に買い求めていた。
どれも、催興奮物質エフェドリンが含まれた向精神薬、交感神経にも作用するので、密かに、セックス時に愛用している者もあると、巷間では伝えられていた代物であった。
そのことが気になり、相原はそれらのクスリの副作用、特に、眠気を催すことなどについて佐和子に説明したのだが、その時、佐和子は微かに、口元に笑みなども浮かべ、相原が想定外のことを口にした。
佐和子は口説きの文句まで、その時は用意して見せた。
『体中が熱くなるっていうか、トリップすることもあるわよ。ね、アノ時も、ふふむぅ、その、アソコ、熱くなることもあるみたい。ね、そうなんでしょう? イケメン店長さんに興味ありよ。このお店では、相原裕作目当てのヤリタい人妻が群がってるって話だものね。もっと効くのがあるなら、わたし、好きなようにやらせて上げるわよ。めちゃ、トリップ出来る薬があるなら、わたし、イケメン店長さんと試してみたいわ』
長い髪を掻き揚げるように首を傾げると、佐和子は下唇を湿す仕草さえ、この時はして見せた。やはり、いきなりの、際どい質問を浴びせられ、この時も、相原はどぎまぎした。
が、口説き妻たちには、場慣れもしていたので、彼は下心ありの挑発的な文句を用意して、この時は佐和子に立ち向かった。
『ははあ、そういう、ご用向きでしたら、それなりに用意はさせて頂きますよ。ここでは、扱っていない薬品もあることですしね』
大人の男と女、初めからセックスありきの会話を二人は交わした。
スリムで、色白、流し目にもぞくっと来るようなお色気ありで、相原も気にしていた女、つい、踏み入ったことまで相原は口にしてしまった。何より、薬品知識のある相原に佐和子は関心を示して来た。
その点でも、薬剤師の免許はないが、商売柄、相原は興をそそられたのだった。
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