2007年12月25日
今年(2007年) 6月、ユーザーがアクセスするだけでマルウェア(ウイルス、キーロガーなどの総称)に感染するように改ざんされたサイトが、イタリアを中心に 1 万件以上発見される。という衝撃的なニュースが流れました。
それらの中にはアクセス数の多い有名サイトもあり、大きな被害が出たようです。
その後、同様の事件は瞬く間に世界中に広がり、ロシア、スペイン、アメリカ、さらには、日本でも確認されました。
日本では、市役所のサイトなどが被害に遭ったようです。安全だと思ってアクセスしたサイトが、突然ウイルス感染サイトに変身したのです。
有名サイトを改ざんしてウイルスを混入させ、そこを訪れるユーザを感染させる、という手法は従来よりありました。しかし、これらの事件は、被害にあったサイトが多数であったことと、複数の脆弱性をねらってウイルス感染させる「MPACK」というツールを使っていたことで話題となりました。
上記の改ざん事件は、セキュリティ関係者の間で心配されていた「ウイルス感染手法の変化」を如実に示す事例でした。
ファイアウォールやアンチウイルスソフトの普及によってユーザーのセキュリティレベルが向上しましたが、悪意を持った人たちは、それをいかにしてかいくぐるのか、日々「カイゼン」しているようです。その結果、今年の事件では、ウイルスをダウンロードするように改ざんしたサイトを多数用意する、という手法にたどり着いたようです。
このように、ウイルスの主な感染経路がメールからWebへの変化は、弊社提供サービス「常時安全セキュリティ24」におけるウイルス検知数をまとめたものからも分かります。下のグラフを見ると、2007年3月を境に、メールとWebのウイルス検知数の総計が逆転しています。
このようなWeb型の感染をどのように防げばいいのでしょうか?
最後に、今回でまだ 4 回目ですが、本年も本コラムをご愛読いただきありがとうございました。今後もインターネットサービスプロバイダ社員の一人として、ジャーナリスティックな問題提議だけでなく、お客様に可能な限り安全にインターネットをご利用いただけるようなソリューションを提案できるよう努めて参りますので、よろしくお願いいたします。
プロフィール:伊藤求(いとうもとむ)
ニフティ株式会社所属。神戸大学学術情報基盤センター助手から有限責任中間法人 JPCERTコーディネーションセンター運用グループマネージャを経て現職。安心・安全なインターネットのため、少しでも社会貢献できないかと考え、コラムで情報発信をしています。
趣味はコンピューターセキュリティ最新動向のチェイシング。現在 ボットネットとも格闘中(笑)
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