


今年(2007年) 6月、ユーザーがアクセスするだけでマルウェア(ウイルス、キーロガーなどの総称)に感染するように改ざんされたWebサイトが、イタリアを中心に 1 万件以上発見される。という衝撃的なニュースが流れました。
それらの中にはアクセス数の多い有名サイトもあり、大きな被害が出たようです。
その後、同様の事件は瞬く間に世界中に広がり、ロシア、スペイン、アメリカ、さらには、日本でも確認されました。
日本では、市役所のサイトなどが被害に遭ったようです。安全だと思ってアクセスしたWebサイトが、突然ウイルス感染サイトに変身したのです。
有名サイトを改ざんしてウイルスを混入させ、そこを訪れるユーザを感染させる、という手法は従来よりありました。しかし、これらの事件は、被害にあったサイトが多数であったことと、複数の脆弱性をねらってウイルス感染させる「MPACK」というツールを使っていたことで話題となりました。

上記の改ざん事件は、セキュリティ関係者の間で心配されていた「ウイルス感染手法の変化」を如実に示す事例でした。
ファイアウォールやアンチウイルスソフトの普及によってユーザーのセキュリティレベルが向上しましたが、悪意を持った人たちは、それをいかにしてかいくぐるのか、日々「カイゼン」しているようです。その結果、今年の事件では、ウイルスをダウンロードするように改ざんしたWebサイトを多数用意する、という手法にたどり着いたようです。
このように、ウイルスの主な感染経路がメールからWebへの変化は、弊社提供サービス「常時安全セキュリティ24」におけるウイルス検知数をまとめたものからも分かります。下のグラフを見ると、2007年3月を境に、メールとWebのウイルス検知数の総計が逆転しています。


このようなWeb型の感染をどのように防げばいいのでしょうか?
最後に、今回でまだ 4 回目ですが、本年も本コラムをご愛読いただきありがとうございました。今後もインターネットサービスプロバイダ社員の一人として、ジャーナリスティックな問題提議だけでなく、お客様に可能な限り安全にインターネットをご利用いただけるようなソリューションを提案できるよう努めて参りますので、よろしくお願いいたします。
それでは、みなさま良いお年を!
ニフティ株式会社所属。神戸大学学術情報基盤センター助手から有限責任中間法人 JPCERTコーディネーションセンター運用グループマネージャを経て現職。安心・安全なインターネットのため、少しでも社会貢献できないかと考えコラムで情報発信をしてみました。
趣味はコンピュータセキュリティ最新動向のチェイシング。現在 ボットネットとも格闘中(笑)